ライデン大学のダーミン・ヤン氏らによる国際研究チームは、欧州宇宙機関(ESA)のユークリッド宇宙望遠鏡が観測したデータから、初期の宇宙に存在する「クエーサー」を新たに31個発見したと発表しました。このうち2つのクエーサーは、観測史上最古の記録を更新するものです。研究成果は学術誌「アストロノミー&アストロフィジックス」に掲載されました。
クエーサーは、銀河の中心にある超巨大ブラックホールにガスが吸い込まれる際に、周囲の円盤が激しく摩擦して非常に明るく輝く天体です。初期の宇宙にあるクエーサーを観測することは、宇宙の歴史を解明する上で重要ですが、遠すぎるために従来の望遠鏡では発見が困難でした。
今回の発見には、広い範囲を高性能の赤外線で観測できるユークリッド宇宙望遠鏡に加え、日本の国立天文台のすばる望遠鏡など地上にある複数の大型望遠鏡による協力が大きな役割を果たしました。
発見されたクエーサーのうち12個は、約130億年以上前の宇宙に存在していたものです。さらに最も古いものは、宇宙誕生からわずか約6億7000万年後の時代に存在していました。研究チームは、これらのクエーサーの研究を通じて、初期宇宙におけるブラックホールや銀河の誕生と急成長の謎が解明されることを期待しています。