宇宙のなかに、地球のように生命が存在できる星はあるのでしょうか。地球から約48光年はなれた場所で、生命が生きるのに適した環境を持つ「岩石惑星」に大気が存在することが確認されました。水や空気が存在し得る「ハビタブルゾーン」を周回する岩石惑星で、実際に大気が見つかったのはこれが世界で初めてのことです。この大発見は、地球外生命の探査に向けた大きな一歩となります。
この惑星は「LHS 1140 b」と呼ばれ、地球の約5.6倍の質量と、約1.7倍の半径を持つ「スーパーアース(巨大地球型惑星)」です。主星である「LHS 1140」という「赤色矮星(※あまり熱くない小型の恒星)」のまわりを公転しています。これまで、このような赤色矮星のまわりにある惑星は、その活発な活動によって大気が宇宙へ吹き飛ばされてしまうと考えられていました。そのため、LHS 1140 bのように、誕生から30億年以上が経過した惑星が、今でも大気を維持できているのかどうかは、天文学における大きな疑問でした。
ハーバード大学のコリン・チェルビム氏らの研究チームは、チリにあるマゼラン望遠鏡の観測データを分析しました。その結果、LHS 1140 bから「ヘリウム」という気体がゆっくりと宇宙へ流出していることが判明しました。これは、この惑星が確かに大気を保持しているという強力な証拠となります。また、観測された時期によってヘリウムが検出される量が変わることから、大気の流出するスピードは一定ではなく、変動している可能性も指摘されています。
研究チームは今後、この大気がどのような成分でできているのかをさらに詳しく調査する予定です。もし、この惑星の表面に「海」が存在すれば、生命が暮らせる環境がさらに整っていることになります。はるかかなたの宇宙にあるこのスーパーアースが、私たちの想像を超える新事実をさらに見せてくれるのか、これからの研究に期待が寄せられています。