落ち込んだ時や疲れた時に、思わずついため息をついてしまうことがあります。この「ため息」は、ただの気持ちの表れだけでなく、わたしたちの体や脳の状態をリセットする大切な役割を持っているかもしれません。
アイルランドの研究チームは、普段より大きく息を吸う自然な「ため息」が、呼吸や脳の集中力にどのような影響を与えるかを調べました。実験では、参加者に簡単な画面を見たり音を聞いたりするテストを行ってもらい、その間の呼吸や目の動き(瞳孔の大きさ)を測定しました。
その結果、テストが長くなるとため息の回数が増え、呼吸のリズムが乱れやすくなることが分かりました。しかし、ため息をついた直後は、呼吸のペースや深さが元に戻って整うことが確認されました。また、ため息をつく時には目の瞳孔が大きくなることも分かりました。瞳孔の大きさは脳の覚醒(目が覚めていること)と関係しているため、ため息が脳の切り替えに関わっている可能性があります。
一方、今回の実験では、ため息のあとにテストの成績が直接良くなるという結果までは見られませんでした。研究チームは、テストが簡単すぎた可能性があるとも考えており、より難しい状況でため息がどのように注意力を助けるのか、今後も研究を続けていく予定です。