夜空に輝くオリオン座の赤色超巨星「ベテルギウス」のすぐそばで、これまで隠れていた「相棒」となる星の姿がとらえられた。国際研究チームは、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTを使い、ベテルギウスの伴星(ともに回る星)とみられる天体を直接撮影することに成功したと発表した。これまでの研究と比べても、伴星の存在を示す最も強力な証拠とされる。
ベテルギウスは誕生してから約1000万年が経過した大きな星で、将来の超新星爆発に関する予測でも注目されている。この星は周期性をもって明るさを変える特徴があり、約400日の短い周期のほかに、約6年という長い周期の明るさの変化も知られていた。この6年周期の原因として、まだ見つかっていない伴星が周りを回っているためではないかと推測されていた。
2024年12月、パリ天文台の研究チームはVLTに搭載された高性能な観測装置「SPHERE」を使用してベテルギウスを観測した。得られた画像から主星の光を取り除く処理を行ったところ、伴星候補となる微小な光源をはっきりと確認できた。この伴星の質量は太陽の2.6倍から3.1倍に達すると推定されており、これまでの予想を上回る大きさだという。
2025年にも別のアメリカのチームが伴星を検出したと発表し、「シワルハ(Siwarha)」という名称が提案されていたが、確実な証明には至っていなかった。今回のVLTによる観測は、その存在を裏付けるきわめて確実なデータとなった。研究チームは「確証を得るためには2027年に再び観測する必要があるが、疑いの余地はほとんどない」と語っている。宇宙の進化やベテルギウスの最期の姿を解明するうえで、この隠れた相棒の発見は大きな鍵となりそうだ。