デスクトップ環境で動作する規模でありながら、最先端の大型AIを一部の性能テストで凌駕するオープンソースモデルが登場した。
中国アリババグループのクラウド事業部門であるAlibaba Cloudは8月15日、270億パラメータのAIモデル「Qwen3.8-27B」のウェイト(重み)データをついに一般公開した。Hugging FaceやModelScopeから誰でもダウンロード可能で、商用利用を自由に認める「Apache 2.0」ライセンスで提供される。
「Qwen3.8-27B」は、画像や動画を解析できるマルチモーダル対応モデルであり、GPUを1枚積んだ一般的なパソコンなどのローカル環境でも動かせる軽量さが特徴だ。さらに、回答を出す前に段階的に思考を深める「thinking」モードを標準装備している。Alibaba Cloudの発表によると、ソフトウェア開発能力を測る「SWE-bench Pro」などのベンチマーク試験において、最上位クラスのモデルであるAnthropicの「Claude Opus 4.6 Max」を上回るスコアを記録したという。
学術的な難問や複雑な科学推論においては、まだOpus 4.6 Maxに及ばない領域もある。しかし、商用制限が厳しいフラッグシップモデルとくらべて、誰でも無料で自由に改変・活用できる高機能なオープンモデルの登場は、AI開発の現場や個人開発者に大きな影響を与えそうだ。