歳をとると人の顔が見分けにくくなるのは、目の動かし方が不安定になるからかもしれない。このような研究成果を、香港科技大学の研究チームが明らかにした。
Vにくい= 難以~
通常、大人は人の顔を見る際、視線の動かし方が比較的安定している。しかし高齢になると、視線が顔の様々な部分を細かく動き回り、顔を正確に認識する力が低下することが分かっている。
研究チームは40歳から81歳の301人を対象に、初対面の人の顔を覚えて見分ける実験を行った。その結果、年齢が高い人ほど視線の移動先が予測しにくく、目の動きが不安定であることが判明した。さらに、目の動きが不安定な人ほど顔認識の成績が低く、新しい顔を「以前見たことがある」と誤解しやすい傾向があった。
Vやすい= 容易~
この原因について研究チームは、高齢者が顔の見方を忘れたのではなく、必要な部分に注意を集中させて周囲の情報を無視する力が低下したため、視線を決まった順番で動かせなくなった可能性があると指摘している。
今回の結果は、目の動かし方の変化が顔認識力の低下を直接引き起こしていると証明したものではない。しかし今後、目の動かし方や注意力を鍛える訓練を行うことで、加齢による顔認識力の低下を予防できる可能性があり、今後の研究に期待が集まっている。